グループ紹介 脊椎外科班

脊椎外科班

脊椎班の取り組み

脊椎班の取り組み

  1. 武庫川脊椎カンファレンス(2か月に1回開催)

    兵庫医大の関連病院を含めた脊椎グループを中心として症例相談や勉強会、講師に来て頂いてレクチャーなどを2か月に1回のペースで行っています。

  2. リサーチカンファレンス(2か月に1回)

    論文の進行状況や学会参加、抄録の締め切り日の確認等を行い個々のリサーチワークをグループ内で共有しています。

  3. 抄読会(週1回)

    脊椎に関する最新の論文をレビューし「情報共有することと若い先生に英文論文を読む「教育を目的として抄読会を基本的に毎週行っています。

臨床研究

慢性疼痛

脊椎脊髄外科診療の重要な対象の一つは痛みである。痛みとは本来危険回避のための侵害受容がその役割であり、急性疼痛は生命の維持に必要である。しかしながら、その痛みが長期間続き、本来の痛みの役割を越え、身体を防御するという恩恵はなく、苦痛を与えるのみとなったものが慢性疼痛である。そのうち神経障害性疼痛は神経そのものの障害に起因する疼痛であり、多くは我々の除圧術など手術で緩快する。しかしながら、術後も難治性な病態の一つに脊髄障害性疼痛がある。その治療法解明のため、脊髄障害性疼痛患者の疼痛の特徴や薬物療法の効果を研究している。またそれらの難治性疼痛に対してペインクリニック科とも連携している。脊椎術後患者に残存する痛みに対しての脊髄電気刺激療法を試みたり、反対に電気刺激療法の効果がない患者に今一度病態を再検討し、手術可能な病因があれば手術を行っている。さらに神経障害性疼痛の病態に関し行動学的、解剖形態学的、電気生理学的な基礎研究を基礎研究室と連携して行っている。

頚椎外側塊スクリュー

頚椎外側塊固定法はRoy-Camilleらにより開発され、外傷、関節リウマチ、頚椎OPLL、腫瘍などの症例に使用している。わが国では頚椎再建において椎弓根スクリューの報告が多く固定力も上回ると報告されているが椎骨動脈損傷のリスクや手技の難易度が高いなどの問題点が指摘されている。外側塊スクリューは固定力に劣るとされるが、刺入に伴う神経血管、特に椎骨動脈損傷のリスクは低く、手術手技も容易である。当科は1993年日本で初めて頚椎外側塊スクリューを行って以来、150例以上の症例を経験してきました。それらの安全性を解明するべく当科で行ってきた頚椎外側塊スクリューの有用性と安全性ならびにピットフォールに関してCTを用いて調査を行い報告した。

透析性脊椎症

1984年にKuntzが透析患者の脊椎破壊性病変を報告したが、当科ではその疾患概念が報告される前から長期透析患者に発症する脊椎症を治療してきた。当科で発表した透析性脊椎症の分類は日本で幅広く使用されており、頚椎症の手術成績、腰椎症の手術成績、透析患者の脊椎の画像診断、術後の予後など多岐にわたり報告してきた。日本では欧米諸国より腎移植患者が少ないため長期透析患者は現在でも増加傾向にあり現在も疫学を調査している。

CSA

頚椎症性筋萎縮症は脊髄の前角細胞や前根が選択的に障害される特殊な病態である。その画像所見に加え電気生理学的手法を用い病態と予後を検討してきた。CSAには近位筋優位に障害される「近位型」と遠位筋が優位に障害される「遠位型」があるが、タイプによる予後の違いも判明した。

骨粗鬆症性圧迫骨折

2011年版の骨粗鬆症ガイドラインによれば、わが国での患者数は1200万人で、1年間におよそ100万人が新たに発生している。骨粗鬆症性圧迫骨折のゴールドスタンダードは保存療法であるが、近年は薬物療法の進歩やBaloon Kyphoplastyの導入によって治療も変わりつつある。しかしごく一部の症例で偽関節による麻痺が発症する場合があり、当科では後方固定術を併用した椎体形成術を行っている。高齢者では広範囲固定による隣接椎骨折やインプラントの矯正損失などの問題点もあるが比較的良好な術後成績である。

論文

  1. 1 Erosion in the occipital bone caused by the fixation instrument used for posterior atlantoaxial fusion -report of 4 cases.

    Arizumi F, Moriyama T, Tachibana T, Maruo K, Inoue S, Manabe T, Yoshiya S.

    Springerplus. 2015 Mar 21;4:137

  2. 2 Unilateral pedicle stress fracture in a long-term hemodialysis patient with isthmic spondylolisthesis.

    Maruo K, Tachibana T, Inoue S, Arizumi F, Yoshiya S.

    Case Rep Orthop. 2015

  3. 3 The impact of dynamic factors on surgical outcomes after double-door laminoplasty for ossification of the posterior longitudinal ligament of the cervical spine.

    Maruo K, Moriyama T, Tachibana T, Inoue S, Arizumi F, Daimon T, Yoshiya S.

    J Neurosurg Spine. 2014 Oct 3:1-6. [Epub ahead of print]

  4. 4 Subarachnoid-subarachnoid bypass for spinal adhesive arachnoiditis.

    Tachibana T, Moriyama T, Maruo K, Inoue S, Arizumi F, Yoshiya S.

    J Neurosurg Spine. 2014 Aug 29:1-4. [Epub ahead of print]

  5. 5 Therapeutic impact of organism isolation in management of patients with pyogenic vertebral osteomyelitis.

    Tachibana T, Moriyama T, Maruo K, Inoue S, Yoshiya S.

    Springerplus. 2014 Feb 1;3:62.

  6. 6 Outcome and treatment of postoperative spine surgical site infections: predictors of treatment success and failure.

    Maruo K, Berven SH.

    J Orthop Sci. 2014 Feb 8.

  7. 7 Risk factors for intraoperative lateral mass fracture of lateral mass screw fixation in the subaxial cervical spine.

    Inoue S, Moriyama T, Tachibana T, Okada F, Maruo K, Horinouchi Y, Yoshiya S.

    J Neurosurg Spine. 2014 Jan;20(1):11-7.

  8. 8 C-5 palsy after cervical laminoplasty with instrumented posterior fusion.

    Yamanaka K, Tachibana T, Moriyama T, Okada F, Maruo K, Inoue S, Horinouchi Y, Yoshiya S.

    J Neurosurg Spine. 2014 Jan;20(1):1-4.

  9. 9 Postoperative spinal cord herniation with pseudomeningocele in the cervical spine: a case report.

    Moriyama T, Tachibana T, Maruo K, Inoue S, Okada F, Yoshiya S.

    Spine J. 2013 Oct;13(10):e43-5.

  10. 10 Predictive factors for proximal junctional kyphosis in long fusions to the sacrum in adult spinal deformity.

    Maruo K, Ha Y, Inoue S, Samuel S, Okada E, Hu SS, Deviren V, Burch S, William S, Ames

    CP, Mummaneni PV, Chou D, Berven SH.

  11. 11 Comparison of clinical features and outcomes of staphylococcus aureus vertebral osteomyelitis caused by methicillin-resistant and methicillin-sensitive strains.

    Inoue S, Moriyama T, Horinouchi Y, Tachibana T, Okada F, Maruo K, Yoshiya S.

  12. 12 Cervical lateral mass screw fixation without fluoroscopic control: analysis of risk factors for complications associated with screw insertion.

    Inoue S, Moriyama T, Tachibana T, Okada F, Maruo K, Horinouchi Y, Yoshiya S.

    Arch Orthop Trauma Surg. 2012 Jul;132(7):947-53.