グループ紹介 骨軟部腫瘍班

骨軟部腫瘍班
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研究

研究テーマ

当科では骨・軟部腫瘍患者のQOLを重視した治療を行っており、研究もこれに沿ったものです。テーマは、「低侵襲の検査と手術」、「副作用の少ない化学療法」です。内容は、鏡視下腫瘍切除、超音波診断、免疫療法の研究を行っています。これらは教室内での臨床研究と、病理教室との共同で行っている基礎研究に分かれています。

研究内容

  1. 1) 鏡視下腫瘍切除の確立

     従来、骨内の骨腫瘍の切除は、腫瘍のサイズに合わせて骨皮質を開窓して、直視下に行うのが一般的です。この手技では術後の骨折のリスクや疼痛を回避するため、安静固定が必要となります。我々は、内視鏡を使うことで、直径5mmと非常に小さい骨孔から腫瘍切除を行っています。この手技の利点は、小さい骨孔のため、術後の骨折の危険性や疼痛を少なくできることです。よって、安静固定の期間が短縮され、患者の早期社会復帰が可能となります。当科では、良性骨腫瘍に対して、本術式を確立すべく臨床研究を行っています。

  2. 2) 超音波検査による軟部腫瘍の質的診断

     超音波は外来で簡単にできる非侵襲的検査です。軟部腫瘍を疑う患者に遭遇したときは、MRIの結果を待たずとも、この超音波検査で軟部腫瘍の存在診断が可能です。さらに近年では、超音波検査のなかでドプラ法が進歩して、微小血管の観察に最も優れた検査法となっています。悪性軟部腫瘍は1-2mm以上の大きさになると、豊富な新生血管をつくり、血管から栄養を得て増殖していきます。当科では、この豊富な新生血管をドプラ法で観察して、良性と悪性の鑑別を行うため臨床研究を行っています。

  3. 3) 骨肉腫に対する免疫療法

     骨肉腫は青年期に好発する悪性度の高い腫瘍で、肺転移が最大の予後不良因子です。我々は、当施設で発見されたIL-18が、骨肉腫の肺転移を抑制することを発見しました。その機序として、IL-18は骨肉腫細胞の遊走を抑制する因子の産生することも突き止めています。今後、骨肉腫に対するIL-18を中心とした免疫療法を臨床応用に向けて、当大学の病理教室と共同で研究を行っています。

論文

原著(欧文)

  1. 1 Long-Term Follow-up After Limb Salvage in Skeletally Immature Children with a Primary Malignant Tumor of the Distal End of the Femur.

    Futani H, Minamizaki T, Nishimoto Y, Abe S, Yabe H, Ueda T

    J Bone Joint Surg Am 2006 Mar;88(3): 595-603

  2. 2 Effect of interleukin-18 on metastasis of mouse osteosarcoma cells.

    Nakamura Y, Yamada N, Ohyama H, Nakasho K, Nishizawa Y, Okamoto T, Futani H, Yoshiya S, Okamura H, Terada N

    Cancer Immunol Immunother 2006; 55: 1151-8

  3. 3 Endoscopically assisted resection of a scapular osteochondroma causing snapping scapula syndrome.

    Fukunaga S, Futani H, Yoshiya S

    World J Surg Oncol 2007; Mar 22;5:37

  4. 4 Successful treatment of bilateral calcaneal intraosseous lipomas using endoscopically assisted tumor resection.

    Futani H, Fukunaga S, Nishio S, Yagi M, Yoshiya S

    Anticancer Research 2007; 27: 4311-14

  5. 5 Giant cell tumor of the sternum: a case report and review of the literature.

    Futani H, Okumura Y, Fukuda Y, Fukunaga S, Hasegawa S, Yoshiya S.

    Anticancer Res. 2008 Nov-Dec;28(6B):4117-20.

  6. 6 Immunotherapy with interleukin-18 in combination with preoperative chemotherapy with ifosfamide effectively inhibits postoperative progression of pulmonary metastases in a mouse osteosarcoma model.

    Yamada N, Hata M, Ohyama H, Yamanegi K, Kogoe N, Nakasho K, Futani H, Okamura H, Terada N.

    Tumour Biol 2009; 30(4): 176-84.

  7. 7 Valproic acid cooperates with hydralazine to augment the susceptibility of human osteosarcoma cells to Fas- and NK cell-mediated cell death.

    Yamanegi K, Yamane J, Kobayashi K, Kato-Kogoe N, Ohyama H, Nakasho K, Yamada N, Hata M, Fukunaga S, Futani H, Okamura H, Terada N.

    Int J Oncol. 2012 Jul;41(1):83-91.

  8. 8 Small cell osteosarcoma successfully treated by high-dose ifosfamide and methotrexate, combined with carboplatin and pirarubicin.

    Futani H, Fukunaga S, Tsukamoto Y, Terada N, Ono J, Okamoto N, Otsuka Y, Tanizawa T, Tomatsuri M, Yoshiya S.

    Anticancer Res. 2012 Mar;32(3):965-71.

  9. 9 血管肉腫

    麩谷博之

    最新整形外科大系 骨・軟部腫瘍および関連疾患 p. 328-29, 2007

  10. 10 骨線維肉腫

    麩谷博之

    最新整形外科大系 骨・軟部腫瘍および関連疾患 p. 333-32, 2007

  11. 11 長管骨アダマンチノーマ

    麩谷博之

    最新整形外科大系 骨・軟部腫瘍および関連疾患 p. 330-36, 2007

  12. 12 胞巣状軟部肉腫の超音波像について

    福永訓, 麩谷博之, 吉田瞳, 奥野真紀子, 肥塚明日香, 吉矢晋一

    中部整災誌 2009; 52: 311-2

  13. 13 いまさら聞けない整形外科の検査のギモン CT検査(Q&A/特集)

    麩谷博之, 石藏礼一, 圓尾圭史, 森山徳秀

    整形外科看護 15巻12号 p.1228-35, 2010

  14. 14 いまさら聞けない整形外科の検査のギモン MRI検査(Q&A/特集)

    麩谷博之, 石藏礼一, 圓尾圭史, 吉矢晋一

    整形外科看護 15巻12号 p. 1223-7, 2010

  15. 15 軟部腫瘍の疫学と分類

    麩谷博之

    軟部腫瘍プラクティカルガイド

    整形外科臨床パサージュ、中山書店, 2010

  16. 16 小指基節骨に発生した骨巨細胞腫の1例

    福永訓, 麩谷博之, 有住文博, 真鍋貴重, 吉矢晋一

    中部日本整形外科災害外科学会雑誌 54巻4号 p. 747-8, 2011

  17. 17 MRI検査

    麩谷博之, 中山寛, 井上真一, 森山徳秀

    整形外科看護 秋季増刊 p. 33-40, 2011

  18. 18 CT検査

    麩谷博之

    整形外科看護 秋季増刊 p. 26-32, 2011

  19. 19 高齢者軟部肉腫に対する初期治療の重要性

    福永訓, 麩谷博之, 有住文博, 真鍋貴重, 吉矢晋一

    中部日本整形外科災害外科学会雑誌 54巻5号 p. 981-2, 2011

  20. 20 整形外科外来に有用な超音波診断(軟部腫瘍に対する超音波診断)

    麩谷博之

    Orthopaedics 25巻8号 p. 23-9, 2012

  21. 21 日常診療に必要な小児整形外科の知識〜先天疾患から外傷まで〜
    下肢の疾患 大腿骨転子部の単発性骨嚢腫

    麩谷博之, 福永訓, 吉矢晋一

    整形・災害外科 55巻5号 p. 617-21, 2012

  22. 22 運動器疾患領域における超音波画像診断の進歩】
    軟部腫瘍の良性と悪性の鑑別における超音波診断

    映像情報Medical 44巻11号 p. 944-47, 2012

  23. 23 腱鞘巨細胞腫に対する初回治療の重要性

    福永訓, 麩谷博之, 石川貴巳, 市橋真理子, 吉矢晋一

    中部日本整形外科災害外科学会雑誌 55巻3号 p. 507-8